2章 弱酸性美容はなぜ毛穴に注目したか
――医学でも実証された毛穴のすごい働き
* 健康かどうかは髪を見ればわかる
現代ほど女性のみならず男性も
髪に関心を持っている時代はないかもしれません。
それはヘアケア商品の多さ、ヘアスタイルを
特集した雑誌の多さにもあらわれています。
しかしほとんどの人は、髪の毛よりも髪型に関心があるようですね。
髪に何のトラブルもなく
これといった悩みがなければヘアスタイルや髪の色
つやといった目に見えることしか寒心がいきません。
しかし体調がよくないとか
病気になったとき、髪はたちまちつやを失い
脱け毛やパサつきがあらわれます。
つまり髪は爪と同じように生きていて
人間の健康状態を知らせてくれるバロメーターでもあるのです。
以前、あるおばあさんに聞いた話です。戦時中に東京が大空襲を受け
一晩中子供と二人で防空壕の中にいたときのことだそうです。
周りにはどんどん爆弾が落ち
生きた心地もなく、ひたすら朝が来るのをじっと待っていました。
そしてようやく夜が明け
空襲警報が解除になった後で鏡を見たところ
それまで黒々としていた髪が白くなっていたということです。
一夜にて髪が真っ白になる、とはよく物語などに出てきますが
人間は考えられないほどの恐怖にさらされると
一夜にして黒髪が白髪になるというには本当のようです。
髪が死んでいるならこんな現象はおきないはずですが
髪が生きているからこそ精神状態にまで影響を受けてしまうと例といえましょう。
頭皮から出ている髪の毛が10cmだと
それはひと月たつと11cmになります。切り落としてしまって
自分から離れてしまった毛髪は単なるモノです。
しかし皮膚についていて成長する以上は生き物なのです。
少なくとも髪の毛の根元
そこから2cmぐらいは組織や構造も毛先とは違っていて
死細胞ではなく完全に生きています。
古代中国では髪の毛のことを「血余」と呼んでいました。
読んで字のごとく「髪は血の余りなり」という意味ですが
これは「本草綱目」という漢方の本の中にでてくる言葉です。
髪の毛は毛根で作られますが、材料は血液の中の赤血球なのです。
この赤血球が毛母細胞に変化し角化して
一日0.3~0.4ミリぐらいずつ伸びて皮膚の外へ出てきたものが髪の毛です。
数千年前の中国の人は
毛根には血液が入っていて「血」の余りが髪の毛であると考えたわけです。
電子顕微鏡はおろか
科学的に調べる術もない古代中国で
最新の科学が明らかにした
「髪の毛は血液からできている」という事実を知っていたというのには驚かされます。
髪の毛一本から血液型やDNAまで明らかになり
科学捜査に役に立っていますが
これを見ても血の余りというのがよくわかりますね。
また健康な髪といえば女性の間で流行っているダイエットも問題です。
髪の毛はケラチンというたんぱく質でできていますが
栄養が不足すると脱け毛、切れ毛、髪が細くなる、シラガなどのもとになります。
これでいくら髪の手入れをしても
きれいな髪は望むべくもありません。
睡眠不足や過労が続くと
肌が荒れ、化粧のノリがよくないことは誰でも経験がありますね。
前にも述べたように、神は健康のバロメーターですから、影響があるのは当然です。
髪や皮膚の自然の生理とは
皮膚や髪が本来の性質、弱酸性バランスで維持されているということにほかなりません。
この事実を理論的にもきちんと踏まえ最大限に尊重する美容
それが弱酸性美容法です。
それでは、どうすれば健康で美しい髪でいられるかを話す前に
髪の毛を育てる毛穴の役割について触れておきましょう。
それがわかれば大切な髪の毛のために何をすればいいのか
何ができるのか、あなたもきっと見えてくるはずです。