■ このシャンプー法なら髪を傷めない
シャンプーは正しいやり方で洗わないとかえって髪を傷めてしまいます。
そもそも頻繁に髪を洗う習慣ができたのはそんなに古いことではありません。
たとえば平安時代の上流階級の女性たちは
十二単を身にまとい、「おすべらかし」といって自然のまま長く伸ばした髪を束ねていました。
しかし髪があまりに長かったので洗うのに手数がかかり
年に一回ぐらいしか洗えなかったといいます。
かわりに米のとぎ汁をクシにつけて髪をすいたり、お香をたきしめるとか
香枕を使って髪の臭いを消していました。
洗髪料には植物の果皮をお湯で煮だしたものなどが使われたそうです。
その後、髪を結うのにさまざまな技術が疑らされ
多様な髪型が生まれて、結髪の黄金期を築いたのが江戸時代です。
島田髷や勝山髷などの凝った日本髪はほどいてしまうと結うのも大変で
やはり女性にとって髪を洗うのは一仕事でした。
月に一回か二回、井戸端や縁側で髪を洗うのが一般的だったようです。
この時代の洗髪料にはうどん粉や海藻の「ふのり」、卵の白身、灰汁、油粕、粘土などが用いられたといいます。
椿油や菜種油、びんつけ油などをつけていれば髪が乾燥することもなく
ふのりや卵の白身での洗髪では皮脂をとりすぎることもありませんでした。
髪は女の命と言われ、緑の黒髪が美人の証でもあったのです。
初めてせっけんが作られるようになったのは明治時代からです。
その後、髪洗い粉が登場し、日本初のシャンプーが発売されたのは昭和初期でした。
それから粉末からペースト状、ゼリー状、液体へと変化し
使い勝手のいいシャンプーが爆発的に普及したのです。
ところがシャンプーはさまざまな化学成分で作られているため
自然素材のものとは比較にならないほど強い洗浄力があります。
それに現代のヘアスタイルは洗髪しやすく、洗髪回数もぐっと多くなりました。
そのtめ、それまでの女性には無縁だった悩み、髪が乾燥する
必要な皮脂までも取り過ぎてしまう、などのトラブルが増えてきたのです。
では次に、髪を傷めないシャンプーの方法を紹介しましょう。
(1) クシを使って頭皮をマッサージする
まず水溶性のヘアクリームをすりこんでなじませてから
木グシを使って頭皮をかき、マッサージをします。
痛くない程度に頭皮をかくと血液の循環がよくなり、地肌についたフケが浮き上がってきます。
次に髪を根元から毛先に向かって十分ブラッシングします。
これで浮いてきたフケやホコリ、汚れがかなり取れます。
(2) ぬるま湯で予備洗いをする。
この予備洗いで汚れの大半はとれます。
夏など汗をかいたときは、毎日シャンプーしなくても
ぬるま湯で流しただけで十分です。
予備洗いをすることによって、シャンプーもよく髪になじみ、少ない量ですみます。
シャンプー剤の量が多いと皮脂を取り過ぎてしまいます。
(3) シャンプー剤は薄めて使う。
薄める目安は健康毛で5倍、乾燥毛で7?8倍、脂性毛で3?4倍です。
頭皮のためにはできれば弱酸性シャンプーを使ってください。
ちなみにシャンプーで取り除くことができるのは
髪についたホコリや汗、排気ガスなど油分、地肌に浮き出たフケの一部分だけです。
毛穴にこびりついたフケは固まっていますから
シャンプー回数を増やしてても、強い洗浄力を持つアルカリシャンプーでいくら泡立てても
完全に取り除くことはできません。
かえって放屁が乾燥しフケが出るか、脱毛が増えるだけです。
シャンプーでとれない古い角質
つまりフケは弱酸性トリートメント(ヘアエステ)で毛穴の大掃除をするのが効果的です。
(4) シャンプー液は襟足から頭頂部に流す。
頭の中でも頭頂部は薄くなりやすいので
直接かけないようにします。
頭のてっぺんは直射日光をもろに浴びる部分でもあり
薄くなる人はたいていここからハゲてきます。それに引き換え
襟足は髪の中でも一番脱毛しにくい場所です。
シャンプーは襟足から全体に行き渡るように流してください。
髪は根元から毛先に向かって爪を立てずに指の腹でマッサージするように洗います。
洗うのは一度洗いで十分。どうしても二度洗いたければ、シャンプー液はさらに薄めて使います。
(5) すすぎは完全に。
シャンプー後のすすぎは徹低的にしてください。
表面的には泡がとれたようにみえても髪の根元や地肌には化学成分が残っています。
ですから泡が多いほど汚れがとれると思い込んで
シャンプーをたくさん使うのは考えものです。しかし、泡立てないと気がすまない人は
すすぎにはたっぷりと時間をかけ、完全に洗い流してください。
髪が乾燥する、フケが出る、かゆい、というほとんどの原因はすすぎが十分でなく
シャンプー剤が残ってしまうからです。
また、すすぎに熱いお湯は避けてください。
温度が高いと落ちないような気がしますが
頭皮の油分までつってしまい、カサカサになってしまいます。
それに髪の主成分であるたんぱく質は熱に弱く
髪を保護しているキューティクルがささくれて、はがれやすくなります。
そして、このはがれたキューティクルの間から
シャンプー剤が毛髪の内部に浸透し、髪を傷めてしまいます。
(6) リンスは毛先だけにつける。
ほとんどの人はシャンプーとリンスをセットで使っているでしょう。
「だってリンスには髪がよくなる成分が入っているんでしょう?
シャンプーの後はリンスをして髪をいたわらなきゃ」と思っていませんか。
確かにリンスをするとしなやかになって髪自体がよくなったような気がしますが
そうではありません。リンスは髪の表面をコーティングしてすべりをよくするためにあり
傷んだ髪が変わったわけではないのです。
リンスも原液だと濃すぎるため、シャンプー同様3?5倍に薄めて使います。
また、つけるときは、もつれやすい毛先だけに少量つけます。
リンスは髪に膜を張るのと同じことですから
地肌につけると毛穴をふさいでしまう恐れがあるからです。リンスは短い髪や健康
な髪には必ずしも必要ではありません。
髪がからみやすいとか、クシ通りの悪い人は使ったほうがいいでしょう。
(7) タオルでゴシゴシは禁物。
濡れている状態の髪はキューティクルが傷つきやすいので
タオルドライのときゴシゴシ髪をこすり合わせるのは切れ毛のもと。
大きめのタオルで頭を包み
外から押さえるようにして水分を吸い取ります。
あとはパンパンと毛先をたたいて水分をとります。